固定資産の修理等の支出したとき、その支出により耐久性が増加が認められるなど資産としての価値が増加したと認められる場合は、資本的支出となります。また、通常の維持管理または原状回復である場合は収益的支出となります。
資本的支出は、固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額のことを言います。例としては下記のとおりです。
(1) 建物の避難階段の取付等物理的に付加した部分に係る費用の額
(2) 用途変更のための模様替え等改造又は改装に直接要した費用の額
(3) 機械の部分品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合のその取替えに要した費用の額のうち通常の取替えの場合にその取替えに要すると認められる費用の額を超える部分の金額
収益的支出は、固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の通常の維持管理のため、又はき損した固定資産につきその原状を回復するために要したと認められる部分の金額ことを言います。
修繕等に係る支出についての判断については下記のような特例も定められています。
・少額又は周期の短い費用の損金算入
・形式基準による修繕費の判定
・資本的支出と修繕費の区分の特例（区分が明らかでない場合の継続処理を要件とした特例）
・災害の場合の資本的支出と修繕費の区分の特例
その他、ソフトウェアに関する規定など、資産の形状や支出の内容により規定が定められており、修繕の際はこれらの注意が必要となります。